私たちが生きる現実世界には、もはや当たり前のようにバーチャルな映像やメタバース空間が存在する世の中になりました。そうした中で度々議論されるのが、地域活性を目的とした利用方法やビジネス化、そして継続していくためのエコシステムについてです。
今回は、映像やメタバースといった仮想世界がもたらす地域活性の可能性について、自治体、札幌国際短編映画祭、そしてメタコミュニティサービス「MetaMe」を運営するプラットフォーマーといった3様の視点から議論します。
※本セッションのアーカイブ動画を公開いたしました。こちらのNoMaps YouTubeチャンネルからご覧ください。
ゲスト
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小田倉 淳
- 株式会社NTTドコモ 新事業開発部 事業プロデュース担当 担当部長
SNSメディアや、音楽ライブを核とした垂直統合型ビジネス、アリーナ運営準備など、ドコモの資産(顧客基盤や研究開発技術)を取り込んだビジネス創出や販路拡大について約10年取り組んできました。現在は、今年の2月にβ版提供をはじめたMetaMe(メタバース)を活用した事業開発を推進しています。
これまで、イベント主催者との関わりの中で、参加者や熱量を維持することについての課題意識をお聞きし、オンライン上のたまり場やイベントの追体験が得られる環境としてMetaMeを活用したいと考えています。また、地域の魅力や活力を高める活動においては、1)地域住民同士の繋がりや帰属意識を強化し、リアルのコミュニティの弱体化を防ぐこと、2)地域の魅力を地域外に発信し、観光客や協力者を呼び込むこと、3)地域の多様性や、持続可能性を高めることなどにMetaMeというコミュニケーション空間を活かし、人を中心とした街づくりを進めていきたいと考えています。
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一橋 基
昭和63年度、札幌市入庁。平成23年度に経済局産業振興部課長職として(一財)さっぽろ産業振興財団に派遣されたのを皮切りに市の経済・デジタル戦略に深く関与。経済局産業振興部経済企画課長、経済観光局産業振興部部長、総務局デジタル推進担当局長、デジタル戦略推進局長を経て、令和5年度より現職。
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本間 貴士
- 札幌国際短編映画祭(SAPPORO SHORT FEST)マネージング・ディレクター/プロデューサー
2000年より映画祭の運営に関わり2006年にSAPPOROショートフェスト実行委員会実行委員、2007年より事務局長を務める。2016年からはNoMaps実行委員会 事務局、札幌国際短編映画祭担当。運営・制作から海外関係者との窓口も担当し、国際審査員として海外の映画祭にも参加している。映画祭の上映プログラミングではドキュメンタリーを中心に担当している。
また、芸術家の滞在制作支援を行うnpo S-AIR理事。過去にApichatpong Weerasethakul(THA)、Royston Tan(SG)、Dmitri Prigov(RUS)など、多数のメディア/ファイン・アーティストの制作サポートをしてきた。直近では、絵本作家そらさんと造形作家宍戸輝彦さんの「Ehon Animation Studio」新作アニメーションプロジェクトをプロデューサーとしてサポートしている。
モデレータ
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齊藤 基樹
- NTTコミュニケーションズ株式会社 イノベーションセンター 技術戦略部門 イノベーションマネージャー
1998年日本電信電話株式会社入社。WDM(波長多重)の研究に従事。データセンタ事業の立ち上げ、システムエンジニアとしてお客様案件対応。2006年法人事業再編に伴いNTTコミュニケーションズに転籍。2008年からは中国現地法人にて多くの日系ユーザ企業様案件に対応。2011年からパブリッククラウドサービス“クラウド・エヌ”のサービス化を実施。その後、人事・育成担当を経たのち、現職にて技術戦略策定および、国内外スタートアップとの連携に従事。2021年から地元北海道札幌からのリモートワークを開始。月に数回東京に出社しながら、ICTを活用した地元からのイノベーション創出を進める。