2023年現在、北海道の情報技術科を設置している高校は4校。近年目覚ましい情報産業の成長がありながら、2000年初頭に設置されていた8校から半数まで減少しました。その一方、2023年4月には北海道名寄高等学校が新しく情報技術科を設置し、1期生が入学。道北地域には北海道旭川工業高等学校と先に挙げた名寄高校の2校、情報技術系の学科のある高校が存在しています。
依然として企業は大都市に拠点を置き、情報量が多いのも、現場の新鮮な空気に触れられるのも都会のままです。地理的にも不利な中、我々の後進を育てる現場の実情はどのようになっているのでしょうか。
このセッションでは工業高校教諭経験のある、サイボウズ株式会社開発本部でITエンジニアの成長環境の整備を担当する西原翔太さんと共に、現役の工業高校教諭の2名をお招きし、工業高校の実態、現場との距離感、そして道北地域でどのようにITエンジニアを育てていくかについて議論します。
また、セッションに先駆けて工業高校との関わりについて広くアンケートをとりたいと考えています。以下の URL から回答できます。ぜひともご協力ください。
https://forms.gle/aDs8D2ev4dMt1ueV7
※本セッションの様子はインターネット生配信を行います。こちらのNoMaps YouTubeチャンネルからご覧ください。
ゲスト
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小檜山 淳
- 北海道旭川工業高等学校 情報技術科 教諭 / U-16旭川プログラミングコンテスト実行委員会 実行委員
旭川市出身。北海道大学 工学部 電子工学科卒業、北海道大学大学院 情報科学研究科 コンピュータサイエンス専攻中退。北海道函館工業高等学校 情報技術科 教諭を経て2015年4月より現職。同年、大人が子どもにプログラムを指導するのではなく、大会に参加した選手が高専や高校入学後に今度は指導者として下の世代に知識・技術を伝える「知の循環」を特徴とするU-16旭川プログラミングコンテストに実行委員として第5回大会から参加。本業では、プログラミング技術、コンピュータシステム技術等の授業を担当し、部活動は情報処理部の顧問として全国高校生プログラミングコンテスト、高校生ものづくりコンテスト電子回路組立部門への大会参加生徒を指導している。
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藤村 洋之
稚内商工高校 機械科 10年
札幌国際情報高校 情報技術科 11年
札幌琴似工業高校 情報技術科 14年
名寄産業高校 機械・建築システム科 1年
名寄高校 1年目
モデレータ
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西原 翔太
- サイボウズ株式会社 開発本部 PeopleExperienceチーム /
- 一般社団法人 情報処理学会 会誌編集委員
旭川市出身、在住。北見工業大学 電気電子工学科を卒業後、富良野緑峰高校 電気システム科 教諭、国立研究開発法人 情報通信研究機構 ナショナルサイバートレーニングセンター 研究技術員を経て現職。日本工学院八王子専門学校 AI システム科 講師として勤務した 1 年間の複業経験がある。一般社団法人活動は、2020 年より2年間一般社団法人LOCAL理事として北海道のITコミュニティ関係者支援、2022 年より一般社団法人情報処理学会 会誌編集委員として学会誌の編集、認知拡大を担当。地方におけるIT等技術教育環境やコミュニティ活性化に尽力している。学校教育の現場から離れはしたが、今も自分にできる貢献を模索中。