北海道大学CoSTEP「宇宙はスペースがたりない 〜人工衛星をおびやかすデブリ〜」活動レポート① 総集編

Date : 2019/12/13

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NoMaps2019期間中の10月19・20日の2日間、チ・カ・ホ北2条交差点広場では北海道大学CoSTEPメディアデザイン実習の受講生達によるプロジェクト「宇宙はスペースがたりない ~人工衛星をおびやかすデブリ~」が開催されました。
メディアアート作品の展示や、VR体験を中心としたワークショップなど、その全貌をご紹介いたします!

CoSTEPとは?

CoSTEP(コーステップ)は、北海道大学高等教育推進機構オープンエデュケーションセンター科学技術コミュニケーション教育研究部門(Communication in Science and Technology Education and Research Program)の略称で、「科学技術コミュニケーターの養成」を主軸に、科学技術コミュニケーションの教育と研究、ならびに実践を担っている組織です。
「科学技術コミュニケーション」とは、知識を持った専門家と市民や社会が同じ目線に立ち、フラットに対話を展開する中で相互の理解を深めるという双方向なコミュニケーションを意味します。一方的な啓蒙的活動ではなく対等な立場で語り合うことがキーポイントとなります。
2005年の設立から今年15年目を迎えたCoSTEPは、国内において科学技術コミュニケーション分野を切り拓いてきた存在と言えるでしょう。イベントの開催、広報媒体の制作、映像作品やラジオ番組の制作など幅広い取り組みを通じて、科学技術コミュニケーターに必要なスキルを実践的に学ぶことができる、数少ない養成機関です。

NoMapsとの関わりは初年度から!

そんなCoSTEPとNoMapsの繋がりは深く、過去には下記のようなプロジェクトを一緒に展開してきました。
○2017年:没入!バーチャル支笏湖ワールド

○2018年:アニマルめがねラボ


毎年、斬新な着眼点と優れた企画力で子供から大人まで楽しめるコンテンツを制作してくれるCoSTEPの皆さん。
今年度はNoMapsからの提案で「宇宙」をテーマとした企画を実施してもらうことに。

CoSTEP×ワープスペースによる企画

NoMapsでは2017年にビジネスカンファレンスのセッションとして「小型ロケットと低コスト衛星の未来」を開催した際、千葉県のつくばを拠点とする宇宙衛星スタートアップ、株式会社ワープスペースの取締役CEO 常間地 悟さんにご登壇いただいていました。
ワープスペースは筑波大学での研究ノウハウをベースとし、個人レベルでの宇宙利用を可能とする低価格小型人工衛星の開発・販売などを中心に、宇宙をもっと身近なものに変化させる事業を手掛けている企業です。
この時から、いつかワープスペースのテクノロジーを用いた企画をNoMapsで展開できたらと思い描いていました。

宇宙テクノロジーの専門家であるワープスペースと、CoSTEPにて科学コミュニケーションを学ぶ受講生達がコラボレーションすることで、宇宙について楽しく学んだり、興味関心を掻き立てる機会が提供できないだろうか!とこの企画はスタートしました。

プロジェクトの初期段階から開催本番、振り返りまでを受講生の皆さんがまとめてくれた活動報告記事が、CoSTEPウェブサイトにて公開されています。
本番で実施された展示・イベントについてはもちろんですが、CoSTEPの皆さんがどのようにこのプロジェクトを遂行したのか、その過程にもぜひご注目ください!
 

札幌クリエイティブコンペティション“NoMaps2019”出展企画
「宇宙はスペースがたりない ~人工衛星をおびやかすデブリ~」を開催しました

CoSTEP15期 本科・メディアデザイン実習
小池隆太・川辺晃太郎・佐藤淳治・中島優花・星崎真由美

2019年10月20日(日)、CoSTEP15期 本科・メディアデザイン実習は札幌駅前通地下歩行空間「チ・カ・ホ」にて、バーチャルリアリティー(以下、VR)の技術を用いたサイエンスワークショップ「宇宙はスペースがたりない ~人工衛星をおびやかすデブリ~」を開催しました。本ワークショップは、宇宙利用とスペースデブリをテーマに中高生を始めとする一般の方々に宇宙について考えを深めてもらうことを目的とし、札幌クリエイティブコンベンション"NoMaps2019"(以下、NoMaps)に出展するために企画されました。

(*VRゴーグルの使用に関しては、ロケーションベースVR協会のガイドラインに沿って年齢設定しています。)


タイトルの「宇宙はスペースがたりない」とはどういうことでしょうか。その答えのヒントとなるのが、人工衛星とスペースデブリです。私たちは、地球を周回する人工衛星のおかげで、宇宙を利用したさまざまなサービスを享受することができます。その一方で、故障した人工衛星やロケットの部品などは、スペースデブリ(または宇宙ごみ)と呼ばれ、人工衛星の大きな脅威となっています。スペースデブリが増えすぎると人工衛星などに衝突する確率が高まり、運用に支障をきたす恐れがあるからです。安全に宇宙利用できる「スペース」がたりなくなりつつあるのです。

《連載記事》
活動レポート①  総集編
活動レポート②「ワープスペースに行こう!」
活動レポート③「JAXAに行こう!」
活動レポート④「講談社に行こう!」