消費されない情報を作る。 「NoMapsカンファレンス ローカルメディアの役割と可能性」イベントレポート

Date : 2020/11/15

Shere :

この記事は、北海道を応援するローカルプロジェクトDomingoのWEBマガジン転載記事です。
 
この記事では、NoMaps Conference 2020にて行われた、Domingo presentsのセッション「NoMapsカンファレンス ローカルメディアの役割と可能性」のアフターレポートをお届けします!
NoMapsとは
NoMapsは、クリエイティブな発想や技術で次の社会・未来をつくることを目指し、2017年から札幌・北海道を舞台に、アイデアや価値観をシェアするビジネスカンファレンス、未来を体感する展示や実証実験、出会いの場の提供、最先端の音楽や映画などに触れるイベントなどを開催しています。 2020年は10月14日(水)~18日(日)までの5日間にわたって開催しました。
NoMaps Conference 2020とは
NoMaps Conferenceは、新しい技術・サービス・アイディアで道なき道を切り拓く多様な講師を招き、様々なテーマのセッションを開催。2020年はオンラインで40本以上のセッションが実施され、延べ1万人以上の方が参加しました。
 

概要

個人が情報発信を行える時代、「メディア」は種類としても数としても増えています。
北海道の東側、「道東」と呼ばれる地域も例外ではなく、地域に根ざした情報発信を行う幾つものローカルメディアが存在しています。なかでも、「場」を運営しながら情報発信を行うという特徴的なローカルメディア運営の形をとる3名が、地域に根付いたメディアとしてのあり方を語り合います。

NoMapsカンファレンスとして「ローカルメディアの役割と可能性」というテーマで今回語る3名は、津別町を拠点にインターネットテレビ局「道東テレビ」を運営する立川彰さん、道東地域のアンオフィシャルガイドブック「.doto」を完成させたドット道東の中西拓郎さん、そして釧路地方のお店や人を紹介する「フィールドノート」の清水たつやさん。
そして道東の魅力を映像でお届けするため、屈斜路湖の周辺からの放送でした。


「ローカルメディア」×「場」

ローカルメディアを運営すると同時に、道東テレビの立川さんは2019年より津別町にてコワーキングスペース「JIMBA」、フィールドノートの清水さんは釧路市にてコワーキングスペース「HATOBA Nishikimachi」というリアルな場を、またドット道東の中西さんは道東地域を繋ぐハブとしてのフリーランスの集合体「ドット道東」というコミュニティとしての場を、運営しています。
多くの人が住む「都会」ではない地域で「場」を運営する発想は当初はなかったという立川さんですが、「ローカルメディア」と「場」の相性の良さを実感しているんだとか。地域にあるものを取材する当初のメディアのあり方に加え、「JIMBA」という場所があることで取材したいネタが生まれる場面も多いのだそうです。 コワーキングスペース「HATOBA Nishikimachi」にてトークイベント「人間発電所」などを開催する清水さんは、イベントや場所があるからこそインプットとアウトプットの連鎖がうまれ、これまで潜在的な地域の価値が顕在化すること、そして地域内のネットワークができると実感しているのだそう。
「.doto」をさまざまな人を巻き込んだコミュニティとしての場を作りながら制作した中西さんは、クラウドファンディングで資金を集め、参加型のエンターテイメントとして制作したことで、「.doto」は地域での暮らしや魅力をリアルに伝える新しいガイドブックの形を作り上げられたと話します。

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